さよなら千代の富士 ― 2016/10/01 14:39
JRで両国駅へ。

天気は何とか持ちそうな雰囲気です。
国技館は両国駅からすぐそばだ。
今日は7月末に亡くなった
元横綱・千代の富士のお別れの会へ行ってきました。
幾度となく引き起こされる肩の脱臼を乗り越えて
小さな身体でデカい力士をバンバン投げ飛ばしたり
吊り出ししたり豪快な相撲が印象的な千代の富士。
(プロ野球の)王さんや(漫画家の)松本零士さんと共に
オイラの中じゃめちゃめちゃ凄い人なのさ。

30分前に国技館に到着。
もっと行列になっているかなーと思ったらそれ程でも無くて
ホッとしていたら・・・

あっという間にこの行列。
さすが千代の富士じゃ。

午後1時から始まったお別れの会ですが
国技館内に入ってからまだまだ行列があったみたいで

会場に入れたのは30分後でした。
大型モニターにはかつての名勝負の数々が映し出されておりました。
おかげで待ち時間が全く気になりませんでした。

つくづく61歳なんて早過ぎる。
真ん中の写真、好きだなぁ。
「小さな大横綱」なんて呼ばれていたけど
当時はまさに「土俵に君臨」していたと思う。
心技体が充実していて余人も近づけないくらいの
千代の富士のオーラが伝わってくるいい写真。
土俵入りがこんなにカッコいい人ってなかなかいない。

今まで一度も訪れたことが無かった国技館。
まさかこういう形で訪れることになろうとは。
マス席なんて座ることも無いだろうから座っておこう。

マス席に座ってかつての名勝負の映像を堪能。
北の湖、貴乃花、旭富士、大乃国、寺尾、小錦etc・・・
往年の名力士達との闘いの映像に見入ってしまった。
マス席で映像を見ながらスマホで千代の富士について調べてみた。
貴乃花(元貴花田のほう)や白鵬などは20代前半で
横綱になって輝かしい記録を打ち立てているけど
千代の富士が横綱になったのは20代後半、26歳の時だったのか。
千代の富士は幕内優勝31回を誇るけど
そのうち19回が30代になってからの優勝と言うから驚きだ。
千代の富士は遅咲きの大横綱だけど
横綱になるまでの紆余曲折も人間味があっていい。
荒っぽい相撲のせいか入幕後、幕下まで陥落したり
肩の脱臼の影響で三役昇進後、十両まで陥落したり
横綱までの道のりはまるで平坦ではなかったらしい。
一日500回の腕立てなどのトレーニングで肩の脱臼を克服したと
言う話があると思えば新入幕後、幕下まで転落してヤケになって
一時は1日3箱も吸うヘビースモーカーとなったり・・・
しかし尊敬する貴ノ花に禁煙を勧められて飴玉を舐めて禁煙に成功、
脱臼の対策としてのトレーニングや身体に見合った取り組みの
研究が実を結び一気に大横綱への道を突き進む辺りはハンパ無い。
特に横綱になった81年は同一年中に
関脇・大関・横綱の3つの地位で優勝するという快挙を成し遂げています。
多分こんな人もう出ないと思う。
この頃、相撲中継を見ると懸賞旗が土俵を
何周もしてしまう光景をよく見た気がします。
近年では朝青龍や白鵬あたりも凄いと思うけど
千代の富士はそのハシリだったんじゃないかと思います。

キャリア終盤での貴花田と貴闘力の取り組みは見ていてちょっと辛かった。
結果なんて分かっちゃいるけど辛いのだ。
その映像が流れると会場からは「あぁ~」とため息。
・・・その気持ちわかるわ~。
特に最後の取り組みで貴闘力にブン投げられてしまう映像は
目をそむけたくなってしまうほどだ。
マス席で一時間ほど滞在したけど
千代の富士を見送りたい人の列が途切れることはありませんでした。

外に出ると千代の富士の写真が・・・。
この写真、やっぱカッコいいわ~。
全てを見通しているような鋭い眼光を備えた表情もいいけど
肩から上腕二頭筋の発達ぶりのハンパ無さがたまらない。
土俵入りの四股の美しさは最強だと思う。
(↑あくまでも個人的な見解です)

俳優シルベスター・スタローンとの2ショット。
ウルフとロッキーか・・・いい写真だわ。

昭和の大横綱のお別れ会だけあって花の数も送り主の面子もハンパ無い。

エントランス近くには当時を思い起こさせる品の数々。

多くのファンがその目にカメラに焼き付けておりました。

これは還暦土俵入りの時のまわし。
真ん中の赤いやつが千代の富士、
左が太刀持ちの白鵬、右が露払いの日馬富士のもの。

何だかんだと2時間近く滞在しちゃいました。

千代の富士がいなくなっても相撲は続きます。
日本人の横綱も98年の若乃花以来現れていません。
モンゴル人横綱も悪くないけど日本人横綱そろそろ出てきてほしいぞ~。

何時かは相撲も生で観戦したいと思っていたけど
こんな形で国技館を訪れようとは思ってもいませんでした。

帰り際にポストカードいただきました。
「長い間、応援ありがとうございました!」って書いてあるけど
お礼が言いたいのはこっちですわ。
お礼を書いてしまうとマジで収拾がつかなくなるくらい
長文になってしまうので今回は省きますっ。
あなたは死んだのかも知れないけどファンの中に
輝かしい記録と共にあなたの雄姿は生き続けるんだ。
本当にありがとう。そしてさようなら。
千代の富士はオイラにとっちゃー今でも最強の横綱なんだぜ。
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