羽生結弦のノーミス演技が神ってる件。 ― 2017/04/01 23:09

今夜は運命の世界選手権・男子フリーでした。
結果はこんな感じ。
1位 羽生結弦 321.59
2位 宇野昌麿 319.31自己ベスト
3位 金博洋 303.58自己ベスト
4位 ハビエル・フェルナンデス 301.19
5位 パトリック・チャン 295.16
6位 ネイサン・チェン 290.72
7位 ジェイソン・ブラウン 269.57自己ベスト
8位 ミハイル・コリヤダ 257.47
9位 ケビン・レイノルズ 253.84自己ベスト
・・・
11位 マキシム・コフトゥン 245.84
12位 ミーシャ・ジー 243.45
・・・
19位 田中刑事 222.34
何と!ショート終了時点で首位から10点近く離されていた
5位の羽生選手がフリーで神演技を披露して逆転優勝しました。
逆転優勝した羽生選手のフリー演技のジャンプ要素は8つ。
演技前半は(カッコ内はジャンプの基礎点)
①4回転ループ(12.0)
②4回転サルコウ(10.5)
フライイング足替えコンビネーションスピン
ステップシークエンス
③3回転フリップ(5.3)
後半には(カッコ内はジャンプ基礎点・後半で得点1割増し)
④4回転サルコウー3回転トゥーループ(16.28)
⑤4回転トゥーループ(11.33)
⑥3回転アクセルー2回転トゥーループ(10.78)
⑦3回転アクセルー1回転ループー3回転サルコウ(14.74)
フライイング足替えシットスピン
コレオシークエンス
⑧3回転ルッツ(6.6)
今シーズン未だにパーフェクト演技の無い羽生選手。
特に④の4回転サルコウのコンビネーションと②の回転抜けなどの
ミスもあってなかなかパーフェクトは出来ませんでした。
最終グループの1番手の選手が羽生選手でした。
ここでパーフェクトを決めれば後ろの選手には
大きなプレッシャーになるでしょう。
冒頭の4回転ループはサラリと決めた!
客席からは拍手と小さな歓声。
続く4回転サルコウは流れも美しく鮮やかに決めた!
客席からは大きな歓声。多分この会場にいる日本人ファンの
8割以上は羽生選手のジャンプ順を知り尽くした方ばかりと思う。
今シーズン苦しんでいるサルコウを見事に決めた
羽生選手に心からの喝采を送っているようです。
続くコンビネーションスピンでは男子選手では珍しい
ビールマンポジションでのスピンも披露。
羽生選手はこれにはこだわりを持っているみたいです。
「ホープ&レガシー」の曲に乗っての
ステップシークエンスもいい。
しっかりレベル4を獲得。
前半最後の3回転フリップもサラリと決めます。
普通に演技の一部になっていた感じ。
問題はこの後だ。
羽生選手を一番苦しめてきた後半冒頭の
4回転サルコウー3回転トゥーループの高難度コンビネーション。
会場のファンもテレビ画面の前の視聴者も
世界中のファンも誰もが大注目の瞬間だ。
4回転サルコウー3回転トゥーループ・・・・・決めた~!
会場全体から悲鳴のような大・大歓声!
見ているこっちもテレビの前で「よっしゃー!」と声が出てしまった。
あと一つ!4回転決めてくれぃ。
4つ目の4回転は4回転トゥーループ。
祈る想いで画面を見つめる。
・・・・・・・跳んだ!着氷も完璧。また大歓声!
羽生選手は全ての4回転4本を見事に跳びきった。
残るジャンプ要素はあと3つ。
⑥3回転アクセルー2回転トゥーループ
⑦3回転アクセルー1回転ループー3回転サルコウ
⑧3回転ルッツ
⑥、⑦のトリプルアクセルからのコンビネーションは素晴らしすぎる。
今現在、羽生選手は世界で一番トリプルアクセルを跳べる男だと思う。
この2つの高難度コンビネーションは安心して見ていられた。
難しいステップを踏んでほとんど助走の無い状態から
良くぞあんなにしっかりとトリプルアクセルを跳べるもんだ。
このトリプルアクセルの絶対的な安定感は
羽生選手の強さの要因の一つだとつくづく思う。
フツーならここで安心してもいいと思う所だけど
最後に3回転ルッツが待っている。
4回転に比べれば・・・と思うけど昨シーズンの羽生選手は
このルッツジャンプが鬼門になっていた時もあったし
最後の最後に・・・って不安もある。
多分、会場のお客さんもそう思っている方が多かったのではないか。
・・・おっと、その前にスピンもサラリとレベル4。
コレオシークエンスは、羽生選手のコレオシークエンスは好きだ。
特にハイドロブレーディングは最高だ。
あの美しさは世界一だ。
気になる人がいたら動画サイトで
「ハイドロブレーディング 羽生」とかで検索したら
幾らでも出てくるから見てみるといいよ~♪
さ~て、最後のトリプルルッツ・・・・・決めた!
お客さんの大歓声がハンパ無い。
最後の最後でフリープログラムをノーミスで決めた!
ルッツを跳んで最後のスピンは勝利のスピン!
観客席を見ると演技終了前に泣いているお客さんも見えた。
気持ちは分らんでもない。こっちも泣けてしまいそうだ。
演技終了後の何だか優しさを感じる大歓声が印象的。
羽生選手がフリーで叩き出したスコアは
男子シングルフリープログラム歴代最高の223.20点!!!
19位の田中刑事のショート・フリーの合計(222.34)より高い。
ここで羽生選手が暫定1位になりましたが
残りの5人もトータルで300点出せるメンバーばかりなので
最後の最後まで分かりません。
ただ羽生選手の神懸った演技が他の選手に与えた
プレッシャーは大きかったようでした。
羽生選手の直後に滑ったのが
アメリカのネイサン・チェン選手でした。
2月に行われた四大陸選手権では羽生選手らを破って優勝。
フリープログラムではISU公式試合では史上初の
5本の4回転ジャンプを跳んで世界中のファンの度胆をぬきました。
チェン選手も羽生選手同様にショートプログラムでの
ミスが響いてショート6位からのフリープログラムでした。
冒頭の4回転ルッツからのコンビネーションは転倒。
この失敗でチェン選手の心に火がついたらしく
その後のジャンプは手に汗握りながら見てしまいました。
①4回転ルッツ・・・転倒。
ここから鬼のリカバリー開始。
②4回転フリップー2回転トゥーループ・・・成功。
③4回転フリップ・・・成功。
④4回転トゥーループ・・・成功。
コレオシークエンス
前半だけで4本の4回転にトライ!
何て選手でしょう。
後半も相当凄かったです。
⑤3回転アクセル・・・成功。
トリプルアクセルが苦手なチェン選手ですが
ここはしっかりトリプルアクセルを決めてきました!
⑥4回転サルコウ・・・転倒。
⑦4回転トゥーループー2回転トゥーループ・・・成功。
⑧3回転ルッツー2回転トゥーループー2回転ループ・・・成功。
残念ながら2回の転倒はありましたが
8つのジャンプ要素で史上初の6本の4回転を跳びました。
(それも回転不足などの減点が無かったのも驚き)
脅威のチャレンジャーぶりを発揮したチェン選手。
前人未到のチャレンジも報われず5位に終わりましたが
来シーズンのチェン選手が非常に楽しみになりました。
ケガをしないで技の精度が上がってきたら
間違いなく羽生・宇野の日本のWエースにとって
チェン選手は大きな壁になってきそうです。
中国の金博洋選手はノーミス演技で300点越えです。
先日のショートでも「スパイダーマン」をノーミスで纏めて
4位発進でしたがフリーも見事なノーミス演技です。
特に冒頭の4回転ルッツは美しかったなぁ~。
出来栄えでも2.57点貰って、このルッツだけで
16.17点ゲットしてましたよ~。
ちなみに羽生選手の3アクセルからの3連ジャンプが
出来栄え込みで16.88点(それも演技後半)ですから
このジャンプ一発の凄さが分るというものです。
金博洋も前後半2発ずつ、計4発の4回転を成功させました。
ショート・フリーのトータルスコアも300点越えを果たしました。
昨シーズンの金選手は今だから言いますが
「ジャンプだけの選手」のイメージが強かったですが
今シーズンは演技のつなぎを含めて上手くなってきました。
まだ19歳の金博洋選手も来年の平昌五輪に向けて
強力なライバルになりそうです。
パトリック・チャン選手はジャンプのミスが響いて5位に
終わりましたが来シーズン以降も侮れない存在に
変わりが無いことを確認しました。
遂にチャン選手も4回転サルコウを綺麗に跳びましたね~。
元々4回転はトゥーループしか跳ばないけど
世界と互角にやりあっていたチャン選手が
ここ来てサルコウまで跳ぶようになったのは脅威です。
ただチャン選手は相変わらずトリプルアクセルの精度が
良くないのが本当に残念なところです。
これが改善されたらそれだけで日本の二人にとって
大きな壁となるポテンシャルは十分にあります。
まだまだ侮れないですね。
2位になった宇野昌麿に成長力には驚くばかり。
昨年の世界選手権ではキス&クライで人目を憚らず
涙にくれる姿が印象に残っていますが(当時のブログ)
今シーズン一番成長した男子シングル選手と言えば宇野選手でしょう。
4回転フリップの史上初の成功者になって
更に羽生選手に続いて4回転ループまで習得してしまいました。
今シーズンは昨年と同じ轍は踏むまいという宇野選手の
強い意志を感じるシーズンでもありました。
演技前後の表情などを見ていると
随分、凛々しくなったなぁ~と思うことが多くありました。
ジャンプが成長したイメージの宇野選手ですが
昨年のグランプリファイナルではスピンが満点の出来栄えを
貰ったことがあるように他の要素を手抜きすることも無いようです。
羽生選手も素晴らしい選手ですが
宇野選手もまた素晴らしい選手だなぁ~と
つくづく思う今日この頃です。
今までは羽生選手最強・・・のイメージの日本ですが
来シーズンは羽生・宇野の最強Wエース体制で
平昌五輪に臨んで行けそうです。
フェルナンデス選手は残念だったなぁ~。
先日のショートプログラムでは神懸った完璧な
プログラムを披露して「3連覇へ視界よし!」と思ったのは
僕だけじゃないはずです。
プログラム終了後、右手をギュッと握った瞬間の
カッコ良さったら、もう凄いわ~。
多分、あれで胸ズキューンされた女性ファンは
軽く10万人位いたんじゃないかな。それくらいカッコ良かった。
今回のフリープログラムだって
冒頭の4回転トゥーループは超絶の美しさ♪
飛距離・着氷後の流れは笑いが出るくらいカッコ良かった。
9人のジャッジ全員が3点満点挙げるのは頷ける。
あのジャンプだけでチューハイが進んだし
「こりゃ、(フェルナンデス)勝ったなぁ~」って思った。
続く4回転サルコウー3回転トゥーループで
ちょっとミスったけどトリプルアクセルからのコンビネーションで
見事に帳消しにした辺りの巧さを見て
「やっぱ(フェルナンデスは)つえぇ~なぁ~」思ったし
続くスピンとコレオシークエンスで「フェルナンデスな世界」を
展開して観客を魅了する辺りもすげーと思った。
・・・が、である。
後半一発目の4回転サルコウで派手に転倒したのは残念だったし
3回転フリップからの3連続ジャンプのアタマが2回転フリップに
なってしまったのも残念。
トドメに最後の3回転ループの着氷が乱れたのも・・・泣けてくる。
ただそんな状況でも時には笑顔を見せて
フェルナンデスな世界を見せて観客を沸かせるあたりは
本当に素晴らしいと思いました。
結果は4位で終わりましたが300点越えは立派。
これで羽生選手が3年ぶりに世界王者に返り咲きを果たしました。
10点差をひっくり返しちゃうなんて凄すぎるし
4回転ジャンプって本当にリスクが高いなーとも思いました。
ここ2,3年の男子のジャンプ技術の進歩には驚くばかりです。
サルコウ、トゥーループでも凄いと思っていたのに
金博洋がいきなりルッツなんて跳んじゃった辺りから
男子の4回転技術は一気に上がった印象があります。
金博洋がルッツを跳び、宇野昌麿が史上初のフリップを決め、
羽生結弦が史上初のループを成功させて
ネイサン・チェンがフリーで5本も4回転跳んだり・・・
いよいよ来年は平昌五輪です。
羽生・宇野の日本のWエース
ハビエル・フェルナンデス、ネイサン・チェン、
金博洋にパトリック・チャンらシニアの有力選手に加えて
ヴィンセント・ジョウなど4回転を複数跳ぶ
とんでもないジュニア世代も動向も気になる所。
4大陸や世界選手権を見ていると
ジャンプのミスで平昌五輪の表彰台も
ガラリと変わりそうな感じ。
今から平昌五輪が待ちきれない気持ちですが
選手達にはケガなく最高のコンディションで
跳びまくってもらいたいですね。
結果はこんな感じ。
1位 羽生結弦 321.59
2位 宇野昌麿 319.31自己ベスト
3位 金博洋 303.58自己ベスト
4位 ハビエル・フェルナンデス 301.19
5位 パトリック・チャン 295.16
6位 ネイサン・チェン 290.72
7位 ジェイソン・ブラウン 269.57自己ベスト
8位 ミハイル・コリヤダ 257.47
9位 ケビン・レイノルズ 253.84自己ベスト
・・・
11位 マキシム・コフトゥン 245.84
12位 ミーシャ・ジー 243.45
・・・
19位 田中刑事 222.34
何と!ショート終了時点で首位から10点近く離されていた
5位の羽生選手がフリーで神演技を披露して逆転優勝しました。
逆転優勝した羽生選手のフリー演技のジャンプ要素は8つ。
演技前半は(カッコ内はジャンプの基礎点)
①4回転ループ(12.0)
②4回転サルコウ(10.5)
フライイング足替えコンビネーションスピン
ステップシークエンス
③3回転フリップ(5.3)
後半には(カッコ内はジャンプ基礎点・後半で得点1割増し)
④4回転サルコウー3回転トゥーループ(16.28)
⑤4回転トゥーループ(11.33)
⑥3回転アクセルー2回転トゥーループ(10.78)
⑦3回転アクセルー1回転ループー3回転サルコウ(14.74)
フライイング足替えシットスピン
コレオシークエンス
⑧3回転ルッツ(6.6)
今シーズン未だにパーフェクト演技の無い羽生選手。
特に④の4回転サルコウのコンビネーションと②の回転抜けなどの
ミスもあってなかなかパーフェクトは出来ませんでした。
最終グループの1番手の選手が羽生選手でした。
ここでパーフェクトを決めれば後ろの選手には
大きなプレッシャーになるでしょう。
冒頭の4回転ループはサラリと決めた!
客席からは拍手と小さな歓声。
続く4回転サルコウは流れも美しく鮮やかに決めた!
客席からは大きな歓声。多分この会場にいる日本人ファンの
8割以上は羽生選手のジャンプ順を知り尽くした方ばかりと思う。
今シーズン苦しんでいるサルコウを見事に決めた
羽生選手に心からの喝采を送っているようです。
続くコンビネーションスピンでは男子選手では珍しい
ビールマンポジションでのスピンも披露。
羽生選手はこれにはこだわりを持っているみたいです。
「ホープ&レガシー」の曲に乗っての
ステップシークエンスもいい。
しっかりレベル4を獲得。
前半最後の3回転フリップもサラリと決めます。
普通に演技の一部になっていた感じ。
問題はこの後だ。
羽生選手を一番苦しめてきた後半冒頭の
4回転サルコウー3回転トゥーループの高難度コンビネーション。
会場のファンもテレビ画面の前の視聴者も
世界中のファンも誰もが大注目の瞬間だ。
4回転サルコウー3回転トゥーループ・・・・・決めた~!
会場全体から悲鳴のような大・大歓声!
見ているこっちもテレビの前で「よっしゃー!」と声が出てしまった。
あと一つ!4回転決めてくれぃ。
4つ目の4回転は4回転トゥーループ。
祈る想いで画面を見つめる。
・・・・・・・跳んだ!着氷も完璧。また大歓声!
羽生選手は全ての4回転4本を見事に跳びきった。
残るジャンプ要素はあと3つ。
⑥3回転アクセルー2回転トゥーループ
⑦3回転アクセルー1回転ループー3回転サルコウ
⑧3回転ルッツ
⑥、⑦のトリプルアクセルからのコンビネーションは素晴らしすぎる。
今現在、羽生選手は世界で一番トリプルアクセルを跳べる男だと思う。
この2つの高難度コンビネーションは安心して見ていられた。
難しいステップを踏んでほとんど助走の無い状態から
良くぞあんなにしっかりとトリプルアクセルを跳べるもんだ。
このトリプルアクセルの絶対的な安定感は
羽生選手の強さの要因の一つだとつくづく思う。
フツーならここで安心してもいいと思う所だけど
最後に3回転ルッツが待っている。
4回転に比べれば・・・と思うけど昨シーズンの羽生選手は
このルッツジャンプが鬼門になっていた時もあったし
最後の最後に・・・って不安もある。
多分、会場のお客さんもそう思っている方が多かったのではないか。
・・・おっと、その前にスピンもサラリとレベル4。
コレオシークエンスは、羽生選手のコレオシークエンスは好きだ。
特にハイドロブレーディングは最高だ。
あの美しさは世界一だ。
気になる人がいたら動画サイトで
「ハイドロブレーディング 羽生」とかで検索したら
幾らでも出てくるから見てみるといいよ~♪
さ~て、最後のトリプルルッツ・・・・・決めた!
お客さんの大歓声がハンパ無い。
最後の最後でフリープログラムをノーミスで決めた!
ルッツを跳んで最後のスピンは勝利のスピン!
観客席を見ると演技終了前に泣いているお客さんも見えた。
気持ちは分らんでもない。こっちも泣けてしまいそうだ。
演技終了後の何だか優しさを感じる大歓声が印象的。
羽生選手がフリーで叩き出したスコアは
男子シングルフリープログラム歴代最高の223.20点!!!
19位の田中刑事のショート・フリーの合計(222.34)より高い。
ここで羽生選手が暫定1位になりましたが
残りの5人もトータルで300点出せるメンバーばかりなので
最後の最後まで分かりません。
ただ羽生選手の神懸った演技が他の選手に与えた
プレッシャーは大きかったようでした。
羽生選手の直後に滑ったのが
アメリカのネイサン・チェン選手でした。
2月に行われた四大陸選手権では羽生選手らを破って優勝。
フリープログラムではISU公式試合では史上初の
5本の4回転ジャンプを跳んで世界中のファンの度胆をぬきました。
チェン選手も羽生選手同様にショートプログラムでの
ミスが響いてショート6位からのフリープログラムでした。
冒頭の4回転ルッツからのコンビネーションは転倒。
この失敗でチェン選手の心に火がついたらしく
その後のジャンプは手に汗握りながら見てしまいました。
①4回転ルッツ・・・転倒。
ここから鬼のリカバリー開始。
②4回転フリップー2回転トゥーループ・・・成功。
③4回転フリップ・・・成功。
④4回転トゥーループ・・・成功。
コレオシークエンス
前半だけで4本の4回転にトライ!
何て選手でしょう。
後半も相当凄かったです。
⑤3回転アクセル・・・成功。
トリプルアクセルが苦手なチェン選手ですが
ここはしっかりトリプルアクセルを決めてきました!
⑥4回転サルコウ・・・転倒。
⑦4回転トゥーループー2回転トゥーループ・・・成功。
⑧3回転ルッツー2回転トゥーループー2回転ループ・・・成功。
残念ながら2回の転倒はありましたが
8つのジャンプ要素で史上初の6本の4回転を跳びました。
(それも回転不足などの減点が無かったのも驚き)
脅威のチャレンジャーぶりを発揮したチェン選手。
前人未到のチャレンジも報われず5位に終わりましたが
来シーズンのチェン選手が非常に楽しみになりました。
ケガをしないで技の精度が上がってきたら
間違いなく羽生・宇野の日本のWエースにとって
チェン選手は大きな壁になってきそうです。
中国の金博洋選手はノーミス演技で300点越えです。
先日のショートでも「スパイダーマン」をノーミスで纏めて
4位発進でしたがフリーも見事なノーミス演技です。
特に冒頭の4回転ルッツは美しかったなぁ~。
出来栄えでも2.57点貰って、このルッツだけで
16.17点ゲットしてましたよ~。
ちなみに羽生選手の3アクセルからの3連ジャンプが
出来栄え込みで16.88点(それも演技後半)ですから
このジャンプ一発の凄さが分るというものです。
金博洋も前後半2発ずつ、計4発の4回転を成功させました。
ショート・フリーのトータルスコアも300点越えを果たしました。
昨シーズンの金選手は今だから言いますが
「ジャンプだけの選手」のイメージが強かったですが
今シーズンは演技のつなぎを含めて上手くなってきました。
まだ19歳の金博洋選手も来年の平昌五輪に向けて
強力なライバルになりそうです。
パトリック・チャン選手はジャンプのミスが響いて5位に
終わりましたが来シーズン以降も侮れない存在に
変わりが無いことを確認しました。
遂にチャン選手も4回転サルコウを綺麗に跳びましたね~。
元々4回転はトゥーループしか跳ばないけど
世界と互角にやりあっていたチャン選手が
ここ来てサルコウまで跳ぶようになったのは脅威です。
ただチャン選手は相変わらずトリプルアクセルの精度が
良くないのが本当に残念なところです。
これが改善されたらそれだけで日本の二人にとって
大きな壁となるポテンシャルは十分にあります。
まだまだ侮れないですね。
2位になった宇野昌麿に成長力には驚くばかり。
昨年の世界選手権ではキス&クライで人目を憚らず
涙にくれる姿が印象に残っていますが(当時のブログ)
今シーズン一番成長した男子シングル選手と言えば宇野選手でしょう。
4回転フリップの史上初の成功者になって
更に羽生選手に続いて4回転ループまで習得してしまいました。
今シーズンは昨年と同じ轍は踏むまいという宇野選手の
強い意志を感じるシーズンでもありました。
演技前後の表情などを見ていると
随分、凛々しくなったなぁ~と思うことが多くありました。
ジャンプが成長したイメージの宇野選手ですが
昨年のグランプリファイナルではスピンが満点の出来栄えを
貰ったことがあるように他の要素を手抜きすることも無いようです。
羽生選手も素晴らしい選手ですが
宇野選手もまた素晴らしい選手だなぁ~と
つくづく思う今日この頃です。
今までは羽生選手最強・・・のイメージの日本ですが
来シーズンは羽生・宇野の最強Wエース体制で
平昌五輪に臨んで行けそうです。
フェルナンデス選手は残念だったなぁ~。
先日のショートプログラムでは神懸った完璧な
プログラムを披露して「3連覇へ視界よし!」と思ったのは
僕だけじゃないはずです。
プログラム終了後、右手をギュッと握った瞬間の
カッコ良さったら、もう凄いわ~。
多分、あれで胸ズキューンされた女性ファンは
軽く10万人位いたんじゃないかな。それくらいカッコ良かった。
今回のフリープログラムだって
冒頭の4回転トゥーループは超絶の美しさ♪
飛距離・着氷後の流れは笑いが出るくらいカッコ良かった。
9人のジャッジ全員が3点満点挙げるのは頷ける。
あのジャンプだけでチューハイが進んだし
「こりゃ、(フェルナンデス)勝ったなぁ~」って思った。
続く4回転サルコウー3回転トゥーループで
ちょっとミスったけどトリプルアクセルからのコンビネーションで
見事に帳消しにした辺りの巧さを見て
「やっぱ(フェルナンデスは)つえぇ~なぁ~」思ったし
続くスピンとコレオシークエンスで「フェルナンデスな世界」を
展開して観客を魅了する辺りもすげーと思った。
・・・が、である。
後半一発目の4回転サルコウで派手に転倒したのは残念だったし
3回転フリップからの3連続ジャンプのアタマが2回転フリップに
なってしまったのも残念。
トドメに最後の3回転ループの着氷が乱れたのも・・・泣けてくる。
ただそんな状況でも時には笑顔を見せて
フェルナンデスな世界を見せて観客を沸かせるあたりは
本当に素晴らしいと思いました。
結果は4位で終わりましたが300点越えは立派。
これで羽生選手が3年ぶりに世界王者に返り咲きを果たしました。
10点差をひっくり返しちゃうなんて凄すぎるし
4回転ジャンプって本当にリスクが高いなーとも思いました。
ここ2,3年の男子のジャンプ技術の進歩には驚くばかりです。
サルコウ、トゥーループでも凄いと思っていたのに
金博洋がいきなりルッツなんて跳んじゃった辺りから
男子の4回転技術は一気に上がった印象があります。
金博洋がルッツを跳び、宇野昌麿が史上初のフリップを決め、
羽生結弦が史上初のループを成功させて
ネイサン・チェンがフリーで5本も4回転跳んだり・・・
いよいよ来年は平昌五輪です。
羽生・宇野の日本のWエース
ハビエル・フェルナンデス、ネイサン・チェン、
金博洋にパトリック・チャンらシニアの有力選手に加えて
ヴィンセント・ジョウなど4回転を複数跳ぶ
とんでもないジュニア世代も動向も気になる所。
4大陸や世界選手権を見ていると
ジャンプのミスで平昌五輪の表彰台も
ガラリと変わりそうな感じ。
今から平昌五輪が待ちきれない気持ちですが
選手達にはケガなく最高のコンディションで
跳びまくってもらいたいですね。
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