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紀平梨花、GPファイナルを制す。2018/12/10 23:29

ようやく昼勤務最終日を残業でフィニッシュ。

部屋に戻って録画溜めしておいた
フィギュアスケートグランプリファイナルをチェック。



まずは軽く男子から。



1位 ネイサン・チェン     282.42
2位 宇野昌磨         275.10
3位 チャ・ジュンファン    263.49
4位 ミハル・ブレジナ     255.26
5位 キーガン・メッシング   236.05
6位 セルゲイ・ボロノフ    226.44



カナダのキーガン・メッシングは5位。

ジャンプのミスが痛いっすね~。
でもあのハイドロブレーディングは好きだ。
次は来年の正解選手権かな。



チャ・ジュンファンは韓国男子初の表彰台だ。

4回転ジャンプの精度はまだまだだと思うけど
その他の面では文句なしのレベルだと思う。

トリプルアクセルはミス無くしっかり加点は取るし
スピン・ステップは全てレベル4を取る堅実ぶり。
ルッツーループのコンビネーションもいい。

表現力うんぬんだったり、つなぎの部分では
まだまだなレベルだと思うけどまだ17歳だ。

あの羽生選手だって17歳の時点で
このパフォーマンスは出していなかったはずだ。

羽生選手も17歳でファイナルに出場したけど4位止まり。
それを思えば相当コマ不足の感は否めない今年のファイナルだけど
17歳で表彰台に立ったのだから上出来だ。

ちなみに羽生選手が4位だったファイナルの上位3選手は
パトリック・チャン、高橋大輔、ハビエル・フェルナンデスの3人。

只今伸び盛りのチャ・ジュンファン選手は
北京五輪の頃には20歳になっているはず。

その頃に羽生選手が現役をやっているかは分からないけど
宇野昌磨選手とは互角のライバル関係にいる可能性は大きい。
これからも注目で。


4位のミハル・ブレジナはフリーのミスが痛かった。

ショートはノーミスで好発進だったけど
フリーは冒頭のサルコウのミスは痛かったなぁ。


6位のボロノフはフリーでのジャンプのミスが残念すぎる。

4回転3発搭載の鬼プログラムでトライした
セルゲイ・ボロノフは31歳。
衰えを知らない最年長スケーターだ。

今シーズンのフリープログラムの振り付けはデニス・テンによるもの。
7月に不慮の死を遂げたカザフスタンの英雄による振り付けだ。

今回はミスしちゃったけど次の闘いでは
ノーミス・パーフェクトなフリープログラムを余りにも早く
あの世の住人になってしまったデニス・テンに見せてやってほしい。



優勝したネイサン・チェンは「穴」が無くなった。

今回のメンバーで目に見えてパワーアップしたと言えば
ネイサン・チェンを置いていないと思う。

昨シーズンまであれだけ苦しめられきたアクセルジャンプを
いとも簡単に、それも加点を付けて跳べるようになったのはデカい。
それも自信を持って跳んでいるようにも見えるのが凄い。

もともと5種類の4回転ジャンプを操る技術を持つ
ネイサン・チェンが唯一の弱点と言われてきたトリプルアクセルを
跳べるようになった・・・無敵じゃん。

こりゃ~、羽生選手もウカウカしていられないだろう。
(↑羽生選手がウカウカ・・・するわけないか。(笑))



2位の宇野昌磨はステイゴールド状態だ。

ステイゴールドとはかつての競走馬である。
G1などの大レースで2着、3着が多く
競馬ファンからは「善戦マン」と呼ばれたこともある馬の名前だ。

宇野選手もシニアに上がってから善戦マン状態が続いている。

今年行われた平昌五輪では銀。
昨年と今年の世界選手権も銀。

2015年から4年連続で出場している
グランプリファイナルは銅・銅・銀・銀。
四大陸選手権も昨年は銅、今年は銀。


確かに羽生結弦もいればパトリック・チャンやフェルナンデスも
いれば今じゃネイサン・チェンもいるからトップを獲るのは
困難だとは思うけど余りにも勝てなすぎる。

本人も不甲斐なさに叫びたいくらいだろうけど
そろそろ宇野昌磨選手もブレイクスルーしてほしい。

あのステイゴールドだって引退レースの香港ヴァーズ(G1)
「翼が生えたような」鬼脚を披露して優勝している。

是非、羽生選手が引退する前に
ガチで羽生選手を破って引導を渡してほしい。
そうでないと羽生選手も引退しづらいだろう。




昌磨選手が残念過ぎる男子はこれで終了。


次は新たな女王が誕生した女子シングルをチェック。


1位 紀平梨花            233.12
2位 アリーナ・ザギトワ       226.53
3位 エリザベータ・トゥクタミシュワ215.32
4位 坂本花織            211.68
5位 ソフィア・サモドゥロワ     204.33
6位 宮原知子            201.31




まずは5位のサモドゥロワ選手から。

ソツは無いけど面白くも無い。
スピン・ステップはレベルは取るけど新鮮味が無い。
ジャンプは跳ぶけど雑だし・・・こういう選手は見飽きた感がある。

この選手を見るくらいならジュニアのコストルナヤの方が
スピンは軸がメチャ綺麗でいいものを持っているし
ジャンプも高いし幅もあって見応えもある。

きっと来年以降、この選手がファイナルで
見かけることは決してないと思う。



3位表彰台のトゥクタミシュワ選手はルッツもいい。

ショート・フリーで跳んだトリプルアクセルは転倒は
無かったものの共にオーバーターンになってしまった。

ただトゥクタミシュワ選手の凄い所はアクセルだけじゃないところ。

今回はトリプルルッツが良かったわ~。
ショートもフリーも高さ・幅もあるいいジャンプ。

ショートで見せた得意のトゥーループの連続ジャンプは
幅がやや足りない印象もフリーで見せた3ルッツー3トゥーループの
コンビネーションはそれを補うくらいの素晴らしいデキ。

あとトリプルサルコウーダブルアクセルって初めて見る
不思議なコンビネーション・・・もとい、シークエンスが面白かった。

そのほかではショートのコンビネーションスピンの
ポジションが新鮮味があって良かった。

トゥクタミシュワ選手は21歳になった。(そろそろ22歳になるけど)

ロシアの女子選手って十代半ばでブレイクして
二十歳前は体型の変化に対応できずに現役を終えてしまう選手が
多くて本当に残念すぎるけどトゥクタミシュワ選手には
まだまだ頑張ってほしいと思う。





紀平梨花は卓越したジャンプ技術でファイナル制覇だ。

まずはショートのトリプルアクセルがビューティフル!
フリップからのコンビネーションもしっかり決めた。
トドメのルッツは全く嫌味の無いタノジャンプ!


紀平選手の凄い所はアクセルだけじゃないところ。
他の3回転ジャンプもしっかり跳べるところが凄い。

かつての浅田選手の場合はルッツジャンプが苦手だったりしたけど
紀平選手はそういったジャンプの不得意がまるでない。
それどころかクオリティーの高いジャンプを安定して見せてくれる。


そう、紀平選手はアクセルさえ決めてしまえば
本当に安心して残りの演技を見ていられる選手なのだ。


ショートを終えた時点で演技構成点を見ると
ロシアの女王・ザギトワとほとんど差が無いのにビックリ。

戦前の予想では技術点ではザギトワに勝てるかもしれないけど
演技構成点で逆転されてしまうのではないだろうか?と
思っていたけどその差は0.68点差。

紀平選手のスケーティングは既に世界のジャッジに認められている。
この事実は大きいし来年の世界選手権制覇に向けても
物凄く大きいアドバンテージだと思う。


フリーでは冒頭のトリプルアクセルをミスして致命的な
ダウングレード判定(1回転低いスコアになってしまう)を受けて
しまうけど次に3アクセルー2トゥーループのコンビを決めた!

トリプルアクセルのミスはトリプルアクセルで取り戻す・・・ただモノじゃない。

その後のジャンプはノーミス。
3ルッツー3トゥーループのコンビネーションもサラリと跳んだ。
いや~、この子凄すぎ。

フリーでもただ一人150点越えのスコアを叩き出して
文句なしの優勝を決めた紀平選手。


ただ紀平選手で気になるところが2つあります。

まずはアクセルやサルコウなどのジャンプで
ジャンプしてから身体の軸が傾いたりするところ。
今のところは着地までに軸を戻して事なきを得てますが
長い目で見ると修正したほうがいいかなーとは思ってます。

もう一つがスピン・ステップでレベルを落としてしまうところ。


ただこの2つの課題をクリアしてしまったら紀平選手は
来年の世界選手権まで無敗で突っ走ってしまうかもしれない。



続いては日本の女王・宮原知子は最下位フィニッシュ。

ジャンプの回転不足が・・・なかなか「病気」は治らないらしい。

今シーズンからは羽生選手も指導を仰ぐブリアンコーチを招聘して
課題のジャンプの回転不足を解消しようと努力を重ねて
アメリカ大会では回転不足も無くていい感じだったのに・・・。

今回はショート・フリーでルッツを3回跳んでいますが
2つで回転不足、1つでダウングレード判定を受けています。
これでは幾ら演技構成点で高評価の宮原選手でも厳しい。


ジャンプはダメダメだった宮原選手ですが
世界で彼女しかできない正転・逆転のコンビネーションスピンや
軸が美しすぎるレイバックスピンは相変らずの素晴らしさ。


でもファイナル最下位は本人もショックだろうなぁ。
次戦は5連覇がかかる全日本選手権だ。




4位の坂本選手は強くなっていると思う。

唯一、残念だったのがフリーの3連コンビでの転倒。
あれ以外は文句の付け所が無い演技だった気がする。

強いてあげればショートでスピン・ステップでレベルを
取りこぼしたところでしょう。

得意のフリップからのコンビネーションはしっかり跳ぶし
懸念材料だったフリーでのルッツジャンプもエッヂエラーも無くて
しっかり加点を貰っていたし良くなっていると思う。

フィンランド大会でショート7位からの巻き返しから
見える通り今シーズンの坂本選手はますます強くなっている印象。


あとは個人的に坂本選手の今年のショートは好きだなぁ。
曲もしっとりとした曲調で不思議と坂本選手のダイナミックな
ジャンプと合っているんだわ~。

衣装もいい。
スカートのフリフリな部分がジャンプすると
ぱっ!と花びらみたいに・・・綺麗だわ~。

あの3連ジャンプを跳んでノーミス演技だったら
3位のトゥクタミシュワ選手とも差が無かったと思うと
一つのジャンプのミスって本当に響くわ~って思う。

次戦は全日本選手権だ。
堂々と優勝目指してほしい。

紀平選手が強い!・・・と言っても
いつも完璧とは限らないし勝てる可能性はあると思う。

坂本選手は今の群雄割拠の日本女子シングルには
必要なピースだと思っています。頑張って!



2位の五輪女王・ザギトワさんのあんな顔初めて見た。

ショートはノーミスで2位発進するも
スコアが紀平選手に届かないことが分かった時の
表情が怖すぎ。

フリーでも前半のルッツートゥーループのコンビネーションで
2つ目のトゥーループが1回転になったのは痛い。
特に5点近い差を追いかけている立場では痛すぎる。

ただ今回気になったのがショートの時から表情が
こわばっていて何だか変な感じだった。
体調面で不安でもあったのかな。




これでグランプリファイナル終了。

紀平梨花選手は浅田真央さん以来、15年ぶりに
シニアデビューイヤーでのグランプリファイナル優勝を決めた。
それもシリーズも無敗でのファイナル優勝だ!


トリプルアクセルを跳ぶ紀平選手の優勝は
女子フィギュアスケートの新たな転換点になりそうだ。

女子シングルもハイスペック化していきそうだ。
個人的には嬉しい傾向だ。

今までみたいな5種類の3回転をチンタラ跳んでいれば
いいような緩い状況は終わりを告げてくれるだろう。



更に嬉しいのが彼女の優勝したおかげでフィギュアのTV放送も
今まで以上にしっかり放送してくれるようになりそうだ。

浅田真央さんが引退してから日本のフィギュアって
羽生選手頼りの部分があって女子の試合になると
放送されないことも多かったけど

紀平選手のGPファイナル優勝はこの傾向を変えてくれるはずだ。


全日本選手権は羽生選手が出場しないみたいだけど
紀平選手がファイナルを優勝してくれたことで全日本の期待値は
高まったはずだしフジテレビもしっかりやってくれるだろう。






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