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連覇、おめでとうございます!2018/02/17 15:10

今日は朝からフィギュアスケート男子フリープログラムをチェック。


結果はこんな感じ。(上位5人だけ表示してます)


1位 羽生結弦           317.85
2位 宇野昌磨           306.90
3位 ハビエル・フェルナンデス 305.24
4位 金博洋             297.77
5位 ネイサン・チェン       297.35



男子フリープログラムは第1グループから見どころ満載。


第一グループに登場したのが日本の田中刑事は18位。

転倒2回など全体を見れば褒めらえる内容じゃないけど
五輪の舞台で4回転サルコウを決められたのは
本当に良かったと思う。演技後の表情も良かったし今後も注目で。



第二グループにはネイサン・チェンが登場してきた。

フツーだったら当然最終グループ・・・って選手ですが
ショートプログラムで全てのジャンプ要素でミスを連発、
まさかの17位スタートのネイサン・チェン。

ショートプログラムのリベンジとも言える
このフリーで「圧巻の4回転ジャンプショー」を見せてくれた。


当初の予定では

---前半---
①4フリップ+3トゥーループ
②4フリップ
③3ループ
---後半---
④4トゥーループ+2トゥーループ
⑤4トゥーループ
⑥4サルコウ
⑦3アクセル
⑧3フリップ+2トゥーループ+2ループ

という予定したが

---前半---
①4フリップ+3トゥーループ→4ルッツ 成功!
②4フリップ→4フリップ+2トゥーループ 成功!
③3ループ→4フリップ ミス!
---後半---
④4トゥーループ+2トゥーループ→4トゥーループ+3トゥーループ 成功!
⑤4トゥーループ 成功!
⑥4サルコウ 成功!
⑦3アクセル 成功!
⑧3フリップ+2トゥーループ+2ループ→3フリップ+1ループ+3サルコウ 成功!


ある程度は変更してくるだろうなとは思っていましたが
当初の4回転5本という超高難度プログラムを
結果的に4回転6本という異次元プログラムに変更してきたのです。
(ちなみに優勝した羽生選手は4回転4本です)

3回転のジャンプ要素は2つだけ。
アクセルとフリップからの3連続コンビ―ネーションのみという
かなり夢のような・・・というか超リスクテイクな構成になりました。

ネイサン・チェンの凄い所はこんなプログラムでも
4回転を6本中5本しっかり決めた所が凄いのです。
多分、五輪のフリーで4回転5回成功って史上初の偉業だと思います。


この異次元のフリープログラムが叩き出したスコアは215.08点!
超不完全燃焼だったショートとの合計スコアは297.35!
最終的にショート17位から総合5位に順位を上げてきたのです。


何と凄い!ネイサン・チェン。


ソチ五輪で16位から6位と大逆襲した浅田真央もビックリの
ネイサン・チェンによる異次元の大逆襲劇に
オイラはただただ茫然としてしまいました。


チェン選手の強さは秘密はこの「強気」なのだと再認識しました。


ショートプログラムでも冒頭のジャンプをフリップでなく
よりスコアが望めるルッツに挑戦してきたネイサン・チェンの
世界一とも思える「強気」が成した選択だったのです。


あのショートプログラムで安定感のあるフリップを
選択していたならチェン選手には別の未来が
待っていたのかもしれませんが

それを良しとしないチェン選手の「強気」が
あのショートプログラム崩壊を呼んだと思えば、
フリーで異次元の大逆襲をしたりしたわけです。

オリンピックで4回転5本なんて羽生結弦を含めて
世界で誰も成し得ていない偉業なのですから。
(↑4回転6本にチャレンジって・・・それもレジェンド級です)

「超強気」な18歳のネイサン・チェン選手からは
これからも目が離せないし、四年後がますます楽しみです。



第二グループには韓国のチャ・ジュンファン選手も出てました。

ショートでは4回転を跳ばなかったチャ・ジュンファンでしたが
フリーでは4回転サルコウに挑んできました。
4回転は失敗しましたが他のジャンプはしっかり跳んでいました。

最終的に15位に終わりましたがまだ16歳のチャ・ジュンファンは
名伯楽・ブライアン・オーサーの指導を受けて北京五倫では
もっと強くなっているかもしれません。

今後も注目すべき選手だろうと思います。




第3グループに出場したアメリカのヴィンセント・ゾウも
四年後は怖い一人になりそう。

何と!4回転5本のプログラムで勝負してきました。

---前半---
①4ルッツー3トゥーループ 成功
②4フリップ お手つき。
③4サルコウ 成功

---後半---
④4ルッツ 回転不足
⑤4トゥーループ 成功
⑥3アクセルー2トゥーループ 成功
⑦3アクセル 成功
⑧3ルッツー1ループー3フリップ 成功

冒頭の4回転ルッツからのコンビネーションはいい。
高さもある4回転ルッツから両手挙げの3回転トゥーループは
本当に高いレベルだ。

この選手の恐るべきところは後半にも4回転ルッツを跳んだことだ。

近年の4回転ルッツの先駆者ともいえる中国の金博洋や
同じアメリカのネイサン・チェンですらフリーで2発の4回転ルッツは
やらなかったけどこの男はやってきた。

残念ながら後半のルッツは回転不足になってしまったけど
結構凄いチャレンジだと思いました。

更にネイサン・チェンとは違ってトリプルアクセルも
2発ともフツーに跳んでましたし最後に跳んだ3ルッツからの3連は
良いコンビネーションだったと思いました。

ジャンプの質という面ではまだまだ世界のトップクラスには
及ばないですが4年後が楽しみな選手には変わりありません。
(4年後の)北京ではネイサン・チェンと二人で大暴れするかもしれません。



ロシアのミハイル・コリヤダは最後まで4回転ルッツ決まらず。

今シーズンは最後まで期待し続けてきたのですが
結局4回転ルッツ決まらなかったなぁ~、残念。
他の4回転は跳んでたけど後半のジャンプはボロボロでした。

来月の世界選手権に出てくるかは分かりませんが
出て来たら最後の最後に決めてほしいな、ルッツ。




アダム・リッポン選手の演技は何だかホッとするわ~。

4回転の無いプログラムだったけど落ち着いて見ていられた。
ルッツも跳んでたけど両手挙げの「リッポンルッツ」見たかったなぁ。

数年前までのアメリカ代表って言うと4回転はやらない
丁寧な演技をする選手が多かったけど今じゃ、ネイサン・チェンやら
ヴィンセント・ゾウやらバシバシ4回転を跳んでくる若手が出てきた。

4回転が主流になる中、リッポン選手は今回のオリンピックの選考を
兼ねた全米選手権では表彰台を外す4位になったりもした。

今回のオリンピック出場も危ぶまれたけどこの人の演技はいい。
アダム・リッポンの演技を見ていると「別に4回転無しでもいいなー」って
思ったりするから不思議だ。

年齢的に見ても次回のオリンピックは厳しいかもしれないけど
少しでも長くこの人の演技は見ていたいなーと思う。






リッポン選手のホッとする演技を終えて
いよいよドラマは佳境を迎えます。


・・・・・最終グループの闘い。


最終グループ1番手…というか前座になったのが
ロシアのドミトリー・アリエフ。

ショートは自身最高のデキで5位スタートも
フリーでは途中で転倒したときに腰を強く打った影響か
ジャンプで精彩を欠いてしまいました。7位フィニッシュ。お疲れっ。


アリエフ選手の演技を終えてここからがクライマックスです。


今後のためにショートプログラム上位選手のスコアのおさらいです。

1位 羽生結弦           111.68
2位 ハビエル・フェルナンデス 107.58(トップとの差4.10点)
3位 宇野昌磨           104.17(同 7.51点)
4位 金博洋             103.32(同 8.36点)
6位 パトリック・チャン      90.01(同 21.67点)



まずは中国の金博洋。

フリーのベストスコアが昨年の世界選手権で出した204.94。
ここで出せればトータル308点台のハイスコアも期待できます。

しかし結果は194.45。(トータル297.77の4位)

演技も後半の4回転トゥーループで転倒したのが
唯一のミスでしたが思いのほかスコアが伸びなかったのが残念。

4回転ルッツをはじめとして他のジャンプは
全て加点されてましたし本当に残念。

あの転倒で出来栄えがマイナス4点されていたのがマジ痛い。
あれが無ければ300超えもあったと思うと本当に残念。
キス&クライで金博洋が泣くのも分かるわ~。




ここで297.77の金博洋が暫定首位。



お次はカナダのパトリック・チャン選手。

チャン選手のベストスコアは2年前の四大陸選手権のフリー。
4回転トゥーループのみのフリーで観客の心を鷲掴みにした好演技。
あのガッツポーズに感動したあの時の203.99。(当時のブログ


ただチャン選手がトップに立つにはそれ以上のスコア、
それ以上のパフォーマンスが求められますが結果は如何に・・・?


173.42・・・トータルで263.43の9位フィニッシュ。

ジャンプのミスが目立ってしまってスコアが伸びず・・・。
ただあの重心の低い深いエッヂの伸びのあるスケーティングは健在。
ただジャンプが・・・本当に残念。



金博洋選手もパトリック・チャン選手も本当に残念でしたが
この二人の存在はソチ五輪以降の羽生選手にとっては
本当に重要な存在でした。

特に2015-16シーズン。

あの羽生選手が世界記録を連発した2015-16シーズンにおいて
チャン選手はグランプリシリーズのカナダ大会では
羽生選手の壁となって立ちはだかったり、

金博洋選手は4回転がサルコウ、トゥーループ全盛だった時期に
4回転ルッツという超難度の4回転を持ち込んできました。(当時のブログ


この二人の選手がいい意味で羽生選手を刺激しなければ
あのシーズンの羽生選手の大爆発、ブレークスルーは
無かったんじゃないかと今でも思ったりします。(当時のブログ



金博洋選手が暫定首位(297.77)のまま。
残りの選手は羽生結弦、ハビエル・フェルナンデス、宇野昌磨の3人。
それぞれの選手はトータルで300点越えすればメダルが決まります。

3人がフツーに演技出来れば表彰台はこの3人になりそうです。





まずは羽生選手から。

ジャンプ構成はこんな感じ。

---前半---
①4サルコウ
②4トゥーループ
③3フリップ

---後半---
④4サルコウ+3トゥーループ
⑤4サルコウ+1ループ+3サルコウ
⑥3アクセル+2トゥーループ
⑦3ループ
⑧3ルッツ


ルッツはもちろんループも使わない
サルコウ、トゥーループの2種類4発の構成で金メダルを狙います。

一見、守りの構成に見えますが2015-16シーズンに
330点越えの世界記録を出した時の構成より確実に難度は
上がっているので全部跳ぶことが出来れば金メダルは堅そうです。


演技の結果はこうなりました。

---前半---
①4サルコウ 成功(出来栄え3)
②4トゥーループ 成功(出来栄え3)
③3フリップ 成功(出来栄え1.6)

---後半---
④4サルコウ+3トゥーループ 成功(出来栄え2.71)
⑤4トゥーループ+1ループ+3サルコウ
→4トゥーループのリピードで3割減点(更に出来栄えマイナス2.06)
⑥3アクセル+2トゥーループ
→3アクセル+1ループ+3サルコウ 成功(出来栄え2.14)
⑦3ループ 成功(出来栄え1.2)
⑧3ルッツ 着氷でミス(出来栄えマイナス1.1)


前半はほぼ完璧な内容。
サルコウとトゥーループの4回転をそれぞれ出来栄えMAXの
3点満点を獲得しているあたりは神レベルです。

本当に美しいジャンプでした。

後半ですが重要な4サルコウ+3トゥーループを完璧に決め
ホッとしたのも束の間、4トゥーループからの3連続が決められず
結果的に4回転トゥーループのリピートとなって大減点。
(ルール上、同じソロジャンプの2度跳びは減点になります)

ところが直後に羽生選手は見事なリカバーを果たします。

3アクセルからの連続ジャンプを3連続ジャンプに変更。
先ほどのリピートのミスのリカバーを果たします。

3ループはサラリと決めて最後はルッツでしたが
着氷で乱れて転倒にはならなかったものの減点を受けてしまいました。

2度のミスはあったものの致命的なものにはならず
フリーで叩き出したスコアは206.17。
トータルで317.85として見事に暫定首位になりました。




羽生選手の野望を阻める可能性のある男は
ハビエル・フェルナンデスと宇野昌磨の二人となりました。



まずはハビエル・フェルナンデス選手から。


演技構成はこんな感じ。

---前半---
①4トゥーループ
②4サルコウ+3トゥーループ
③3アクセル+2トゥーループ

---後半---
④4サルコウ
⑤3ループ
⑥3アクセル
⑦3ルッツ
⑧3フリップ+1ループ+3サルコウ


フェルナンデス選手はサルコウ、トゥーループの4回転を
3回跳ぶ構成です。

4回跳ぶ羽生選手よりベースとなる技術点は少な目な上に
ショート終了時点での羽生選手との差は4.1点。
逆転優勝するのはノーミス演技が絶対条件です。


結果は・・・

---前半---
①4トゥーループ 成功
②4サルコウ+3トゥーループ→4サルコウ+2トゥーループ 成功
③3アクセル+2トゥーループ→3アクセル+3トゥーループ 成功

---後半---
④4サルコウ→2サルコウ・・・残念。
⑤3ループ 成功
⑥3アクセル 成功
⑦3ルッツ→3フリップ+1ループ+3サルコウ 成功
⑧3フリップ+1ループ+3サルコウ→3ルッツ 成功



前半からヒヤヒヤしました。

一発目の4回転トゥーループはバッチリでしたが
2発目の4サルコウからのコンビネーションの2つ目が2回転に
なった時は「マジかー」って思いましたが

直後のトリプルアクセルのコンビネーションに3回転を
付けたことで見事にリカバーしました。
この時のブライアン・オーサーの喜びっぷりは凄かった。(笑)


ただし後半一発目の4回転サルコウが
2回転になった時点で勝負あり。

残りのジャンプをしっかり決めてフィニッシュしましたが
技術点だけで8点差を付けられてしまっては逆転は不可能。

フリーのスコアは197.66点。トータルで305.24でフィニッシュ。
表彰台は確定しました。




最後に登場したのが日本の宇野昌磨選手。

演技構成はこんな感じ。

---前半---
①4ループ
②4フリップ
③3ループ

---後半---
④3アクセル
⑤4トゥーループ+2トゥーループ
⑥4トゥーループ
⑦3アクセル+1ループ+3フリップ
⑧3サルコウ+3トゥーループ

4回転はフリップ、ループ、トゥーループの3種類を
4本跳ぶ構成で技術点は羽生選手のものより6点ほど
高めですがショートでの得点差が7.51。

更に技術点とは別に演技構成点では常に羽生選手には
及ばない傾向もあるので逆転金メダルを獲得するには
フェルナンデス選手同様にノーミスが絶対条件です。


結果は・・・

---前半---
①4ループ いきなり転倒。(涙)
②4フリップ 成功
③3ループ 成功

---後半---
④3アクセル 成功
⑤4トゥーループ+2トゥーループ 跳んだけど減点食らった。
⑥4トゥーループ 成功
⑦3アクセル+1ループ+3フリップ 成功
⑧3サルコウ+3トゥーループ 成功


冒頭の4回転ループでいきなり転倒。(涙)

ただその後はほぼノーミスの見事な演技。
オリンピックのそれもフリーの最終滑走者とは思えないくらい
見事な演技でビックリ。オリンピック初出場とは思えない。


更に驚いたのがインタビューで初めて知ったのだが
宇野選手は他の選手の演技を全部見ていたという。

フツーの選手は自分の演技に集中したいから
他の選手の演技を見ることはほとんど無いらしいけど
宇野選手はちょっと只者では無いらしい。


それゆえに「自分が完璧な演技をしたら勝てるかも」って
状況を理解していたらしく、一発目のループで転倒した時は
「笑いがこみ上げてきた」という。(笑)

ここ2シーズンの宇野選手の成長ぶりは驚きしかない。


2年前の世界選手権で男泣きしてから(当時のブログ
本当に変わったと思う。

当時は4回転はトゥーループだけしか跳べなかったのに
その後、フリップ、ループ、サルコウと次々と4回転を
跳ぶようになった宇野選手には驚くばかりです。


人の成長曲線って本当に人それぞれなんだなぁ~って思いました。



結果は・・・宇野選手は2位!
この瞬間、羽生選手の66年ぶりの男子シングル連覇が確定。
何と!日本人選手が表彰台ワン・ツー。

・・・こりゃ、信じられんわ。


見ている方は完全に放心状態。


少なくともオイラが生きている間に
表彰台ワン・ツーなんてもう無いだろうなぁ~って思う。


とにかく羽生選手は凄い!

ソチ五輪が終わってからの4年間を見ても常に激闘の連続でした。

2014-15シーズンを見ればGPシリーズの中国杯で
練習中での中国選手との激突で流血して包帯グルグルの状態で
演技したのが印象に残ってます。(当時のブログ

2015-16シーズンはとにかく世界記録を樹立して
めちゃ印象に残ってます。(当時のブログ
パトリック・チャン選手や金博洋との闘いが凄かった。

2016-17シーズンは4回転ループを習得して
演技の幅が広がった事やネイサン・チェン選手の出現や
宇野昌磨選手のブレークぶりも印象に残ってます。

2017世界選手権のフリーは忘れられないでしょう。(当時のブログ

そして今シーズンは・・・ケガからの大復活!
この4年間はフィギュアスケートに関しては羽生選手中心に
動いて行きましたがこれからの4年はどうなるのかな。


とにかく羽生選手、男子シングル連覇、おめでとうございます。

世界選手権は出場しなくていいからケガをしっかり治してほしいっす。






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